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2025年9月29日(月)
- 建築さんぽ
仏ヶ浦 ― 国定公園下北半島 ―
この景色は見ておこうと思わせる仏ケ浦、秘境景勝地です。
約2㎞に連なる奇岩群は、海底火山の噴火と地層の隆起で誕生した
数百万年前からの太古の自然造形ということですから、
その壮大さが学術的にも景観的にも表れていることがわかります。
大正11年にこの地を旅した文豪、大町佳月が詠んだ歌碑
「神のわざ、鬼の手づくり仏宇陀(仏ケ浦) 人の世ならぬ処なりけり」が、
海岸に建てられたといいます。
人の世ならぬ処と例えられるように、
遊覧船から海岸沿いに降りて歩きはじめると、
圧倒的なスケールで視界に迫ってきます。
奇岩群には仏に因んだ名称が付けられているようで、
五百羅漢だったり、極楽浜、如来の首、蓬莱山などがあります。
ただ、この唯一無二の風景と雰囲気を
視界いっぱいに刻んでおきたい処と感じます。